通読:たけくらべ

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■今日の見出し
・通読:たけくらべ

(今日の一言)
 楽天のポイントで楽天ブックスから本が買えるようになりました。
 本好きであり、TRPG好き(註)の私にとって、実に喜ばしいです。
 その分、楽天市場内の他の店舗さんから買う機会が減りそうな気もしますが。

 註:最近のTRPG関連商品は、書籍として発売されていることが多いのです。
 今までのTRPGの扱われ方に起因するだけでなく、玩具流通よりも書籍流通のほうがなにかと便利だという点に起因します。

■最近の通読
「たけくらべ」
著:樋口一葉/満足度:★★★☆☆/1895(明治28)年(集英社文庫版 in 楽天ブックス利用in 青空文庫版

○どんな本?
 廓育ちの美登利という少女と寺育ちの信如という少年を中心に、大人への階段を上りはじめた際の戸惑いを描いた短編小説。
 明治時代という、口語体の文体が成立過程に書かれた作品だけに、前時代(江戸時代)の文化が色濃く残る下町の風情が強く漂う一品です。

○気になるフレーズ
(12節)
〈それと見るより美登利の顏は赤う成りて、何のやうの大事にでも逢ひしやうに、胸の動悸の早くうつを、人の見るかと背後《うしろ》の見られて、恐る/\門の侍《そば》へ寄れば、信如もふつと振返りて、此れも無言に脇を流るゝ冷汗、跣足になりて逃げ出したき思ひなり。〉(青空文庫版より)

 普段は憎まれ口を叩く美登利が赤面し、それにつられた信如も赤面する……。
 このあどけなさが実に微笑ましく感じられます。最近の創作物中での恋愛の描かれ方と比べておとなしいものだと思いますが、こういう描写だけでも十分盛り上がるはずなんですよ。

○そして、こう思う
 青空文庫版を読んだのですが、旧字旧仮名で苦労しました。
 「戦争論」「君主論」のように現代仮名遣いの日本語に訳されているものは、一文一文は何となく読めるのですが、全体としての意味をとるのが難しいです。
 それとは逆に、「たけくらべ」は一文一文はなんとなくしかわかりませんが、文章の流れをイメージして読むことができたような気がします。
 明治頃の作品はあまり読んできませんでしたが、これはこれでいいものですね。

○読んだ理由
 TVアニメ「ガラスの仮面」(芝居もの)作品内の、劇中劇の題材として「たけくらべ」が用いられていたので。
ガラスの仮面 第一幕(2005年放送)(たけくらべ関連話の収録は「ガラスの仮面 第三幕(2005年放送)」)

(自己管理用スペース)
・今日の体重:82.2kg

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このページは、tamasunaが2005年9月21日 22:33に書いたブログ記事です。

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