サイクリングだ、江ノ島だ!

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 せっかくの晴天。1年近く延期しっぱなしの江ノ島行きサイクリングを強行することにいたしました。
 ちなみに、江ノ島観光マップは江ノ電オフィシャルサイト内の沿線観光MAPがベターです。観光マップを見ながら、以下の記事を読むと地理勘がつかめていいかもしれません。
 ……
 さて、なんだかんだとメールを見ていると、出発は10:10になってしまいました。弁当も持たずに出発です。相模湾までは川沿いに整備されているサイクリングコースを南下で30分ほど。出発時間帯が遅かったせいか、サイクリングコースはガラガラです。おかげで安心してスピードが出せるというものです。
 海岸沿いに展開されている国道沿いに東へ向かいます。やや渋滞気味の車から盛んに排気ガスを浴びせられながら、道端を進みます。寒くなってきたせいか、バイクも少なく自転車としては安心気分です。


041127茅ヶ崎の海岸

 1時間ほどで馬入川を越え、茅ヶ崎の柳島から海岸沿いのサイクリングコースです。写真は、その付近から撮った相模湾です。
 サイクリングコースは、川よりもしっかり整備されており、タイヤが吸い付くような感覚で走らせることができます。相模湾の波に挑戦するサーファーたちや散歩する人々を避けながら、ひたすら東へ向かいます。
 視界の右側は真っ青な空と海がひろがっています。江ノ島も視界内にあり、だんだん大きくなってくる様子は、増えていく肉体の心地よい疲れとともに快感です。信号もなく邪魔するものもなく、ひたすらこぎ続けられることは実に心地よいものです。汗でくっついてくるシャツも、久々の感覚です。




041127辻堂海岸から西を向いて
 よく整備されていたサイクリングコースも、藤沢に入ると防砂柵がないところが増え、路面に砂がつもっているのが目立つようになります(写真参照)。



041127辻堂海岸砂まみれ
 5cmくらいの積もり具合ならばどうにか走り抜けられるのですが、10cmを超える積もり具合ですと轍(わだち)を進もうとしてもこぎ進めることはできません。
 写真中に標識が写っていますが、自転車と歩行者の絵がある標識です。この標識がなければ、サイクリングコースには見えませんねぇ……。整備された路面が見えないくらいの積もり具合です。
 街中用のシティサイクルの限界なのかもしれませんが、太いタイヤのマウンテンバイクでも厳しいそうです。
 仕方なく降りて自転車を押し進めます。
 久々に足の裏に感じる砂の感覚。実に歩きにくいものです。
 とはいえ、この感覚こそが海岸に来たという印象を与えてくれるのもまた紛れもありません。
 好みじゃないですけれど……ね。


041127江ノ島まで5kmほど
 さて、島まで近くなってくると、砂が減り安心して走らせられるようになります。江ノ島にたどり着く前にサイクリングコースは終わってしまいますが、海岸沿いの国道はしっかり歩道が整備されており問題なく走らせられます。こんな時期ですので、海水浴にくるわけもなく、歩道もガラガラです。


 てなもんやで、12:00頃、江ノ島上陸です。写真は江ノ島と本州を結ぶ江ノ島弁天橋と江ノ島大橋です。歩道が弁天橋で、車道が大橋……っぽいです。
 なお、この写真は展望台から撮ったものです。


041127江ノ島弁天橋・江ノ島大橋
 バスや電車や車でやってきた観光客で賑わう歩道を自転車でさまよい、自転車を停めておくのにいいポイントを探します。自動車やバス向けの駐車場の案内は目立つのに、駐輪場の案内は見つけられません。自転車と自動車で来る人のどちらがお金をたくさん落としてくれるかを考えれば、自動車を優先するのはわかりますが、もうちょい自転車向けの案内もあるといいなぁ。



 ぐるぐるさまよった結果、駐輪場はヨットハーバーに見つけられました。観光客の群れから少し離れたところにあるので、旅先で羽目を外してしまうような観光客に自転車を盗まれる可能性は低そうで安堵の溜め息が漏れます。
041127ハーバー
 ヨットハーバー近くには、東京〜神奈川の著名大学のヨットも置かれています。母校の名前を見つけてちょっと愛校心を思い出してみながら、ハーバーを覗いてまわります。
 静かなものです。
 暖かい日差しのもと、お弁当を食べ昼寝する年配の夫婦なども散見されます。
 ……コンビニでおにぎり買ってくればよかったな、とお腹をさすりながら。



 江島神社辺津宮〜中津宮をお参りして、島を登っていきます。数百円払ってエスカレーターに乗ればあっという間に山頂付近まで楽に行けますが、まだ20代の私はそんなものに乗ることはできません。体力の衰えを痛感させられながら、登っていきます。
 登り切れば、大道芸の声が聞こえてきます。
 サムエル・コッキング苑(旧称:植物園)前で天津玉簾(すだれ)が披露されています。疲れ気味な体に不快な声音です(偏見)。
041127サムエル・コッキング温室跡
 江戸時代末期から明治時代初頭にかけて横浜付近で設けたサムエル・コッキングという商人が、当時の先端技術を投入して設けた温室を中心とした見事な庭です。
 20年近く前に小学校の遠足できたときには、植物園として公開されていましたが、現在では庭園として公開されているようです。展望灯台と併せて入場料は500円です。灯台を除けば入場料は下がります。



041127騁碧亭(ていへきてい)



041127騁碧亭(ていへきてい)天井

 サムエル・コッキング苑は、旧庭園の他に、江ノ島のある藤沢市の国内・国外の友好都市を記念するマイアミ・ビーチ、松本のソバ屋、昆明市の騁碧亭(ていへきてい)などが置かれています。



041127江ノ島展望灯台から
 庭園の奥には、ここ数年で代替わりした灯台が展望台として公開されています。入場料を取られるだけあって、見晴らしはかなり優れています。東は三浦半島、西は富士山、南は大島を眺めることができます。
「鳶(とんび)よりも高い〜」と女性の一団が黄色い歓声を上げておりました。


041127八方睨みの亀in奥津宮
 さて、コッキング苑を後にして島の奥へと向かいます。
 すると見えてくるのが奥津宮。奥いうだけあって島の奥にあります(当たり前)。
 写真は、江戸時代に奉納された名画の複写です。本物は色落ちしたので、複写が飾られています。
 ちょうど、来訪者が祈りに立ち寄る賽銭箱の手前の屋根に描かれています。
 八方睨みの亀、と称されるだけあって、視線は穏やかではありませんね。


041127江ノ島岩窟の蝋燭
 奥津宮からアップダウンの激しい石段を進んでいくと、体力の限界を感じる頃に岩窟が見えてきます。日蓮を代表とする様々な日本宗教界の大物たちが籠もった洞窟です。なお、入場料が取られます(500円)。
 入り口までの道はしっかり整備されてしまいましたが、荒々しい天井や壁は当時の修行の厳しさを感じさせてくれます。
 岩窟は2つあり、第一の岩窟は、様々な修行者が彫った石仏が安置されています。暗い空間を歩くために、入り口で写真のような蝋燭を貸し出してくれます。
 蝋燭を持って歩くという経験がないだけに、石仏の神々しさよりも蝋燭に浮かれた記憶だけが脳裏に残っているのは私だけでしょう。蝋燭によって照らし出される視界が、どんな雰囲気なのかを感じられたのはいい経験でした。

041127龍神様イメージ像
 そして、第二岩窟。
 こちらは、龍神信仰に用いられていたものだそうです。
 でも、写真のような龍神像を置いておくのはどうでしょう? 昭和になってから置いたそうですが、なんというか見せ物小屋を連想でき、田舎に来たなぁという思いで胸がいっぱいになってしまいます。


龍恋の鐘041127龍恋の鐘
 岩窟で古来の信仰に思いを馳せた後は、現在に生きる精神活動を探求してみましょう。
 龍恋の鐘です。
 鐘の側のフェンスに錠前をカップルで止めると、二人の愛もしっかりロックされるそうです。
 鐘の側で人がいなくなるのを待っていましたが、一行になくなる気配がなかったので、鐘の側のびっしりと止められた光景の写真はありません。写真は鐘からちょっと林の中に入った静かな空間に面したフェンスです。
 人目につきたくない、静かさを好むカップルがつけた錠前が散見できます。
 まぁ、恋なんてものと無縁な私にゃわかりませんが、やっている当人たちはロマンチックなんでしょうね。傍目からは不気味でしかありませんが。

 こうして、江ノ島観光は終了したのでした。


コメント(2)

TITLE: 江ノ島行きたい関西人
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江ノ島ツーリング楽しそうですね。

また面白いツーリング期待しています。

TITLE: Re:江ノ島行きたい関西人(11/27)
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 コメントありがとうございます>TSHOME2000さん

 今度は小田原〜箱根方面に行きたいと思っていますが、春までにはどうにか。

 TSHOME2000さんの「ラーメン店」のような、ツーリング先の目標をもっているわけでないのでいつ出発になるかは明言できませんけれど。

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このブログ記事について

このページは、tamasunaが2004年11月27日 00:00に書いたブログ記事です。

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