読書:宮廷風恋愛の技術

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■今日の見出し
・最近の読書「宮廷風恋愛の技術」

 箱根駅伝は……まぁ東海大の実力から考えれば、がんばったと思います。第8区から読みとれるのは、自分のペースを守ることの難しさでしょうか。

 年賀状を出した相手から「差出人の住所を読めなかったので、メールで返礼しました」(意訳)という電子メールを頂戴しました。
 今年はペン習字を復習するかなぁ……。

■最近の読書
「叢書・ウニベルシタス297 宮廷風恋愛の技術」著:アンドレアス・カペルラヌス/編:ジョン・ジェイ・パリ/訳:野島秀勝/刊:法政大学出版局/満足度:★★★★☆(購入リンク ※12月1日現在 楽天ブックスでは品切れ)
○どんな本?
 12世紀にフランスの宮廷付の礼拝堂司祭が、青年貴族の要請に従い編んだ(という形式の)宮廷内外での恋愛作法の覚え書きです。
 男性、女性がどんな階級に属するか、階級ごとに恋を申し込む際の会話例が設けられ、恋を巡る法則などが展開されています。
 また、恋の素晴らしさだけではなく、恋の人間に与える悪影響も宗教的熱意を持って語られています。

 この邦訳版は20世紀に英語訳されたものから訳が起こされています。

○ここが素敵
 8パターンの恋を巡る会話例が収められています。この会話例は、中世欧州や欧州風ファンタジー世界の物語を描くクリエーターさんの役に立つのではないかと思います。まわりくどく展開される恋の申込例は、当時の修辞法を考える上でも一読の価値があるのではないでしょうか?

 また「恋って最高!」と歌い上げていたその筆が、書物の最後には「女性と付き合うものではない!」と叫び出すのは、驚きとともに好奇心がそそられる現象です。

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このページは、tamasunaが2005年1月 3日 00:00に書いたブログ記事です。

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